≪現代流6七金左矢倉(土居矢倉)≫
A図
温故知新とも言うべき戦法が土居矢倉だ。
A図は1940年の第2期名人戦七番勝負第3局の局面である。
この7八玉+6七金+5八金の構えが土居矢倉。
後手の総矢倉と比べると堅さでは劣るが、駒の連結が良く、また角の打ち込みにも強い。
この将棋は角換わりの出だしから行き着いた局面だが、近年は矢倉から6七金右ではなく6七金左と上がり、この囲いを目指すことが増えた。
新型雁木のように、玉の堅さよりも角交換を前提としたバランスの良い陣形が見直されたためだ。
土居矢倉は昭和初期に見られた矢倉だが、令和の時代の救世主になるかもしれない。