≪古今不変の格言≫ 10
「両取り逃げるべからず」は、どちらか必ず取られてしまうから、逃げる一手には価値がなく、その一手を、有効な手に使うほうがいいという教えだ。
しかしこの格言には、条件がある。
それは取られる駒の価値がほぼ同じということで、価値が違う場合は大事なほうを逃げる手が正解となることだ。
ここでいう価値とは単純な駒の価値だけでなく、駒の重要度の差ということである。
この格言には当てはまる場合と、当てはまらない場合があるので、よく見極める必要がある。
『目からウロコ!今どき将棋格言(創元社)による』