≪先手中飛車≫
振り飛車の中で、トップクラスの人気を誇るのが先手中飛車だろう。
振り飛車ながら主導権を握ることができ、後手のゴキゲン中飛車で強敵だった作戦も、１手の差で回避することができるからだ。
Ａ図
先手中飛車の出だしは７六步、８四步、５六步(Ａ図)。
ただし７六步、３四步の出だしだと、５六步には８八角成、同銀、５七角で馬を作られてしまうので、どうしても中飛車を指したい時には初手５六步も考えられる。
Ａ図から３四步、５五步、８五步、５八飛と進んだ局面は、後手のゴキゲン中飛車と似ているが、５五步と位を取る１手が間に合っている。
そのため先手の対策だった丸山ワクチンは角を交換できないので不可能。
超急戦も１手早いので問題ない。
もちろん超速も１手の差が響く戦型であるため、これも大丈夫だ。
ゴキゲン中飛車対策の３つを封じている。
じっくりと駒組みが進んだ一例がＢ図で、中央に手厚く構えて持久戦を目指した指し方だが、好形に組むことができて先手が不満なし。
５筋の位が大きな存在感を示している。
Ｂ図
Ｂ図からの一例は７八飛、９四步、５八金左、４二金上、６八角、８四飛、７五步、同步、同飛、７四步、７六飛と進む。（明日のＣ図）
明日のPART２に続く。
