今回紹介するのは、平成11年10月9日発行の「戦う将棋指し」という本です。
著者は別冊宝島編集部、出版社は宝島社さんです。
あとがきで、原田泰夫先生はこう言っていました。『この本の斬新な内容にはとことん驚かされましたぞ。特に、棋譜や図面をひとつも載せずに棋士の人柄・生きざまを引き出したのは絶妙手でしたな。将棋は人生、人生は将棋。9×9=81升の盤上に人生あり。盤は人間を映す鏡、駒は心の動く姿。そんな将棋の神髄を見事に活字だけで伝えきっておる。』とベタ誉めでした。また、最後にこうも言っていました。『自信と不信、闘志と達観。一局の将棋もその連続ですし、思えばすべての人間の人生も天狗になったり自己嫌悪になったり・・その繰り返しの中でみんな己と戦い、成長している。やはり、人生こそが指し直しのきかない究極の一番勝負なのかもしれないねえ。』と人生を考えさせられる言葉で締めくくってました。
※原田先生は、将棋ペンクラブの名誉会長でもおられました。