≪生き物の名前がついた戦法≫
海洋生物の第2弾として、今度はカニが登場です。
囲いの名称としてカニ囲いというのも有名だが、戦法としてカニカニ銀というのがある。
児玉孝一八段の考案で、升田幸三賞を受賞している。
急戦矢倉の一種だが、2枚の金と玉を動かさないのがポイントで飛車に強い特徴を持つ。
それで2枚の銀を繰り出して、飛角銀銀桂の重厚な攻めを繰り出す。
2枚の銀がまるでカニのハサミのように見えるのである。
8図
8図の▲5五步から△同步▲6五桂△6四銀▲5五銀右△同銀▲同銀で先手が成功する。
後手が平凡に駒組みをしていると、鋭いハサミで一気に切り裂かれる実は怖い戦法だ。
駒組みがわかりやすいので、一度試してみるのも面白いかも。
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