≪右玉≫
居飛車であえて玉を右側に持っていくため「右玉」と呼ばれる。
作戦の骨子(こっし)は2九飛(後手番なら8一飛)と引いた形で地下鉄飛車の横利きと陣形のバランスの良さで勝負する狙いだ。
飛車の近くに玉を囲うことは「玉飛接近すべからず」と格言があるように悪形とされているが右玉は数少ない例外といえる。
攻めの主砲である相手の飛車から遠い場所に玉を囲えるのが大きなメリットだ。
相手の攻めを真っ向から受けず、うまく受け流してカウンターを決めるのが理想的な展開といえる。
A図
角換わり系における基本的な駒組みがA図。
玉が4八だったり金が4八だったり形はさまざまだ。
2五步は玉を広くしながら敵の玉頭を攻める含みがあるが2五桂も指したい手なので状況によって使い分ける。
攻める時は左銀を6六銀と繰り出していく。
お互いに角を手持ちにしていても右玉側には打ち込むスキがない。
それが角換わりで使われやすい理由のひとつだ。
明日に続く。