今回紹介するのは、平成14年11月10日発行の「振り飛車穴熊戦法」という本です。
著者は福崎文吾先生、出版社は創元社です。
福崎先生は十段や王座のタイトルを取ったことがある実力者であり、当時は"振り穴"のスペシャリストで、確か"妖刀流"とか言われていた気がします(間違っていたらすみません)。とにかく"振り穴"のさばき方、粘り方、紛らし方、そして一手違いの鋭い踏み込みが凄かったです。でも私が一番感心したのは(真似は出来ないが)、左金の使い方です。普通に最初から右側に移動しなく局面が進むにつれ、いつのまにか中央に進出しているのです。この感覚は、当時見ていて他のプロですらなかなか真似できる芸当ではないと個人的に思ってました。私は、このように何かの戦法のスペシャリストという人が大好きで、確かにオールラウンダーの方が凄いのかもしれませんけど、私はどんなことでも、その道の"スペシャリスト"に憧れていますので、将棋でも"○○戦法のスペシャリスト"になれるように、これからも微力ながら精進していきたいと思います。