≪今流に修正した格言≫ 6
昔から「5五の位は天王山(てんのうざん)」という格言がある。
盤の中央である5五の位を取るのが、作戦勝ちにつながるという意味だが、現在は死語となった格言だ。
現代将棋はスピード重視となったし、低くても穴熊のような玉の堅さが評価される時代となったからである。
しかし5五の地点ではなく、向かい合ってる双方の玉の間には確実に山があり、その山頂を制したほうが有利なのは間違いがない。
頂上から下に向かって撃てば、矢でも鉄砲でも威力があるが、山頂に向かって撃っても、威力がないからだ。
『目からウロコ!今どき将棋格言(創元社)による』