【イビアナには居玉】・・序盤編
振り飛車の天敵はイビアナ。
そういう時代が長く続きました。
美濃囲いとイビアナは玉の堅さが違います。
その差がイビアナ有利、振り飛車不利の結果を生みました。
振り飛車には困った戦法の出現です。
しかし、このままでは美濃三百年の歴史が泣きます。
振り飛車も黙ってはいませんでした。
イビアナ退治の旗手として断固立ち上がったのが藤井猛六段(当時)でした。
藤井六段の対策は居玉での急戦でした。
これが後に｢藤井システム｣と呼ばれる画期的な新戦法でした。
主戦場は５筋から右側です。
それだけに３九玉(７一玉)と囲うのは危険です。
イビアナには、やはり居玉がベストなのです。
１三桂成(９七桂成)が藤井システムの戦い方です。
桂損よりも端のキズが大きいのです。
羽生の新格言集105（日本将棋連盟発行）による
