喜将会

現在は詰めろ問題と将棋系YouTuber「そらさん」のチャンネルを主に紹介してます。 また手に入った将棋関連の本やグッズの紹介もしております。

人気戦法ランキング 第68位

≪山田定跡≫

A図
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山田定跡は対四間飛車の定跡だ。
どの山田さん?と言われそうだが、大山康晴十五世名人に幾度も挑戦した山田道美九段のことだ。
山田九段は研究会の元祖と呼ばれ、定跡を大きく進歩させた一人である。
山田定跡は5七銀左戦法であり、後手の待ち方によっては棒銀、4五步早仕掛け、4六銀左急戦に変化する。
また3二銀型のまま待機し、5四步(A図)を突いてきた時に有効なのが9七角の覗きである。
以下4一飛、7九角、4三銀、6六銀、4二飛、2四步と進む。
すぐに居飛車が良くなるわけではないが、手得で作戦勝ちを目指す。


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人気戦法ランキング 第69位

鷺宮定跡≫

A図
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地名が戦法に冠されているのが鷺宮定跡だ。
青野照市九段によって研究され、米長邦雄永世棋聖が好成績を上げ、その二人が鷺宮在住だったことが由来だ。
こちらも5七銀左戦法の一種で、4三銀を上がらずに6四步と5四步と来たら鷺宮定跡のチャンスだ。
A図から3八飛、4三銀、3五步、同步、4六銀と進む。
また、3八飛に4五步は3三角成、同銀、3一角があり、いずれも先手のペースとなる。
なお、6八金上を省略してより早く仕掛ける新鷺宮定跡もある。


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将棋のマンガ 31

今回紹介するのは、2021年1月15日発売の『それでも歩(あゆむ)は寄せてくる』の第6巻です。
著者は山本崇一朗先生、監修協力は北尾まどか女流プロ、出版社は講談社さんで、週刊少年マガジン掲載作品です。
今回は「2人きりのラブコメ」の伝道師・山本崇一朗先生が初の三角関係に挑戦・・・!!!?
この第6巻も、面白い内容となっておりますので、是非読んで見て下さい。
次回第7巻は、4月発売予定です。
そして、2022年にTVアニメ化が決定したみたいです!
こちらも、楽しみですね。

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人気戦法ランキング 第70位

≪忍者銀≫

A図
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忍者屋敷の異名を持つ屋敷伸之九段が得意とするのが忍者銀戦法だ。
急戦矢倉の一種だが、その中で最も攻撃力が高く、最も玉が薄い。
A図のように左右の銀を繰り出す。
5八金さえも省略して攻め掛かる姿勢だ。
先手は3五步や5五步を絡めてひたすら攻めまくる。
2枚の銀が忍者のようにスルスルと敵陣の攻略を図っている。
角はこのままでもいいし、どこかで7九角と引く場合もある。
ただし、陣形が非常に弱いため、カウンターを浴びたり、相手の反撃のターンになってしまうとひとたまりもない。
主導権を握って、一気に攻めきる覚悟が必要な戦法だ。


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人気戦法ランキング 第71位

≪串カツ囲い≫

A図
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居飛車穴熊によく似た形だが、居飛車穴熊の玉と香の位置が入れ替わっていることに注目されたい。
9九の香が9八の玉を串刺しにしていることから、串カツ囲いの名が付いた。
長所としては、居飛車穴熊よりも早い手順で組め、また振り飛車の3三角の利きからそれていることだ。
半面、端攻めに弱い、9九の香の働きがほとんどないといった短所もある。
串カツ囲いはタイトル戦でも現れた。
A図から一例として5五步、4五桂、5六步、2四步、同步、同飛、同飛、同角、5五角と進む。


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本の紹介 75

今回紹介するのは、2019年4月11日発売のマイナビ将棋BOOKS『対振り飛車の大革命 エルモ囲い急戦』という本です。
著者は村田顕弘先生、出版社はマイナビ出版さんです。
本書は対四間飛車、対三間飛車、対振り飛車穴熊、後手番エルモ囲いの戦いについての四つに分けられて解説しております。
この本の形勢判断や手順は、A・Iをベースに作成されており、新鮮に思われる反面、戸惑いもあるのだが、指したい変化や展開を吸収できれば、きっと皆さんも「エルモマスター」になれると思います。

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人気戦法ランキング 第72位

≪ウソ矢倉≫

A図
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初手から7六步、3四步、2六步、4四步は、後手振り飛車風の出だしだ。
しかし以下4八銀には、4二銀~3三銀~3二金で矢倉に組む、これがウソ矢倉だ。
本来、後手が矢倉志向なら2手目8四步だが、それだと先手が2六步の時に相掛かりや角換わりになってしまう。
角道を止めて振り飛車を装い、それで実は矢倉を狙うのでこの名が付いた。
A図から4二銀、6八玉、8四步、7八玉、5四步、6八銀、3二金、7七銀の順で相矢倉となる。


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人気戦法ランキング 第73位

≪原始中飛車

A図
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序盤早々に中飛車を決め、後は5筋を突いて、更に中央へ銀を繰り出して中央突破を図るのが原始中飛車だ。
ただ余りにも単純なので、中飛車側が攻めきるのは難しいというのが一般的な見解である。
だがその定説に立ち向かったのが升田幸三先生だ。
A図から4三金、4二銀成、同金上、5三銀、5二步、4二銀成、同玉、4六步と進む。
最後の4六步が升田先生の用意した一着で、次に4五步を見せて角のラインを生かせば攻めがつながる。


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人気戦法ランキング 第74位

≪原始棒銀

A図
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作戦の分かりやすさという意味では原始中飛車と二分されるだろう。
単純なようだが受けを知らないとアッという間に潰されるのが原始棒銀の怖さである。
A図は原始棒銀の第一歩だが、ここから後手が6二銀、2七銀、5二金、2六銀、4一玉などと悠長に指すと、2五銀、6四步、2四步、同步、同銀で潰れる。


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人気戦法ランキング 第75位

≪ムリヤリ早石田≫

A図
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初手から7六步、8四步、7八飛と三間飛車に進めても、そこで8五步と突かれると7五步とは出来ない(8六步で必敗形)から石田流には出来ないというのが従来の考え方だ。
それに挑戦したのが5手目7七飛の通称「ムリヤリ早石田」。
対して3四步には7五步、あるいは7八金から7六飛の形を作り、石田流を目指すのだ。
なお7五步に7七角成は、同角、2二銀、1五角で先手優勢。
またA図から8六步は、同步、同飛、8七步、8二飛、7五步、6二銀、7八金、4二玉、4八玉、3二玉、3八玉、3四步、7六飛と進む。


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人気戦法ランキング 第76位

≪4六金戦法≫

A図
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振り飛車の作戦として、A図のように金を上がり、3五步の仕掛けを狙うのが「4六金戦法」だ。
5七金戦法とも言う。
A図から5一角、3五步、3二飛、3四步、同飛、3六步、7四步、3五金、同飛、同步、7三角、3八飛打と進む。
最後の飛車打ちが升田幸三先生がタイトル戦で指した名手で、後手の攻めが続かない。
この順は、その後そのまま定跡となった。


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本の紹介 74

今回紹介するのは、2019年1月28日発売のマイナビ将棋BOOKS『必勝 三間飛車破り』という本です。
著者は畠山鎮先生、出版社はマイナビ出版さんです。
本書は、5つの章に分かれてます。
一つ目は居飛車穴熊VS三間飛車石田流、二つ目は居飛車穴熊VSコーヤン流三間飛車、三つ目は居飛車穴熊VS5四步型三間飛車、四つ目は居飛車穴熊VS5六銀型三間飛車、五つ目はエルモ囲い急戦について、畠山鎮先生が自分の棋風通りに先攻、切り合う順を中心に詳しく解説されております。
私は「エルモ囲い急戦」を勉強したく読んで見たが、結論が「形勢不明」や「一局の将棋」が多く、本書で解説している後手番での5三銀右型や6二銀型は自分では積極的には指せないと思いました。私は、やはり三間飛車に対しては、腰掛け銀からの右四間飛車エルモ囲い急戦で戦いたいと判断しました。
あくまで個人の感想です。

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人気戦法ランキング 第77位

≪5五龍中飛車

A図
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最近は将棋漫画も増えているが、将棋漫画の金字塔と言えば、昭和50年代に連載された「5五の龍」(つのだじろう作)だろう。
主人公の駒形竜がプロ棋士を目指すストーリーだ。
奨励会入りを果たした駒形が5五の位の重要性に気づき、編み出した戦法が「5五龍中飛車」である。
初手からの手順は5八飛、8四步、9六步、8五步、9七角、6二銀、5六步、3四步、5五步(A図)と進め、天王山を確保する。
この類型は、タイトル戦でも現れた。


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人気戦法ランキング 第78位

メリケン向かい飛車≫

A図
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メリケン向かい飛車とはまた珍妙なネーミングだが、創案者のアマ強豪、横山公望さんが横浜在住だったことに由来する。
横浜港の大桟橋が「メリケン波止場」と呼ばれていたのだ。
この戦法の要点は、A図のように飛車の位置を決める前に7五の位を取ること。
A図から4二玉なら、7八飛、8五步、7六飛と石田流にできる。
そこでA図では8五步だが、以下7七角、4二玉、8八飛、3二玉、7八金、5二金右、8六步、同步、同飛、同飛、同角、8八步、同金、7九飛、5八玉と進み、次に飛車を捕獲する順があり先手良しになる。


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人気戦法ランキング 第79位

四間飛車室岡システム≫

A図
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「○○システム」と言えば藤井システムが思い付くが、同じく四間飛車の作戦としてはA図のような形がある。
室岡克彦七段がよく指しており、「室岡システム」と呼ばれる。
A図のように6二金(先手なら4八金)を上がる形を指す。
A図から一例として、3六步、6一玉、3五步、同步、4六銀、3六步、2六飛、3二飛、3五銀、4五步、3三角成、同飛、5七角、3七步成、2四步、3五飛、同角、3四銀、4四角、1五銀で後手が指せる。
また、3七步成に同桂は4四銀、3四步、3五銀、3三步成、2六銀で後手十分である。
後手の形が、6二玉ー7二銀型だと2二飛が痛打になるのだ。


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