今回紹介するのは、2020年6月23日発売の『振り飛車を一刀両断! 右四間飛車エルモ囲い』という本です。
著者は鈴木肇さん、出版社はマイナビ出版さんです。
鈴木さんは元奨で三段リーグまでいった実力者です。アマチュアに戻ってからもアマ王将、アマ名人のタイトルを取るなど輝かしい実績を持っております。現在は将棋講師として、幾つかの教室を運営してます。また、漫画「リボーンの棋士」の棋譜監修としても有名です。
本書は、森内俊之先生が推薦しております。鈴木さんとは以前から交流はあったようです。また、佐々木勇気先生からは優しいコメントが帯に書かれています。
内容は、対石田流、対三間飛車、対四間飛車、プロの実戦解説、右四間飛車の宿命として「4→3戦法」と「角道を止めない石田流・4五角を巡る攻防」を紹介しております。
私が読んだ感想は、石田流、三間飛車には有効かなと思います。意外と四間飛車だと紛れるみたいなので、天守閣美濃や米長玉に囲って互角か指せそうな感じです。また、一番興味を持ったのが角道を止めない石田流で相手が4五角と打った変化でした。私は、この変化は居飛車がずっといいのかなと思ってましたが、解説を読んでみると現代の研究によると従来の居飛車の対応では難しくなるようです。私はこれを読んだら、自分が振り飛車を持って角道を止めない石田流で4五角を誘導して一度指してみたくなりました。今度ネット対局あたりで試してみたいと思います。居飛車が思いっきり不利になるわけではないですが、指しこなすには意外と大変かなと思いました。
あと、本の中での形勢判断に「リボーンの棋士」主人公の安住君の四つの表情が描かれているのが面白いです。